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前橋東照宮

DETAILS

前橋東照宮

 前橋東照宮は、群馬県庁と前橋公園に隣接した場所にあります。川越より移築された、歴史ある本殿の半永久的な保存を目的とし、「遺すために新しく」をコンセプトに、屋外に鎮座してあった本殿に覆い屋を掛け、屋内に納め雨風から守る計画です。
 外壁に周囲の樹木を写しこむことで、風景に溶け込みつつ、威厳ある風格を漂わせた外観イメージとなっています。構造においても、鉄骨部材を表しとした豪快な天井、鉄骨の カットT部材 が支える軽やかな軒下、コンクリート打ち放しの腰壁が織りなす繊細なディテールと、力学的な安定はもとより、意匠を凝らした計画を行っています。また、厳かな雰囲気を醸し出すたの幣殿廻りの水盤は、さらさらと均一に流れる滝となるように、水設備を緻密に計画し、本殿と水盤のライトアップをはじめ、照明設備による空間演出にも配慮しています。
 寺社建築と現代の建築を融合させて、神社としての価値を再構築した計画となっています。


NICHIHA SIDING AWARD 2022 グランプリを受賞

DATA

竣工年月: 2020年10月
所在地: 群馬県前橋市
用途: 神社、寺院
敷地面積: 3,590m2
延床面積: 410m2
階数: 1階
構造: 鉄骨造

意匠担当者:吉岡 徹、有江 直樹
構造担当者:本山 智紀
電気設備担当者:堀越 裕
機械設備担当者:高橋 勝